【感想】『BACKBEAT』(2019年6月8日マチネ)

感想
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観劇してきました、バックビート!

私は特にどなたかのファンというわけではないのですが、あらゆる立場の方の感想を聞いてみたい作品でした。

たぶん夢は追いかけているときが一番楽しい。

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概要

作品名:『BACKBEAT (バックビート)』

日時:2019年6月8日(土)13時開演

上演時間:約3時間 (15分間の休憩含む)

劇場:東京芸術劇場 プレイハウス (東京都豊島区)

出演:戸塚祥太 (A.B.C-Z)、加藤和樹、辰巳雄大、JUON、上口耕平、夏子、鍛冶直人、田村良太、西川大貴、工藤広夢、鈴木壮麻、尾藤イサオ

作:イアン・ソフトリー / スティーヴン・ジェフリーズ

翻訳・演出:石丸さち子

プロデューサー:江口剛史

上演期間:東京公演…5月25日(土)~6月9日(日) その他に兵庫公演、愛知公演、神奈川公演もあり。

 

あらすじ

20世紀を代表するロックバンド、ビートルズの創世期の物語。

4人組として知られる彼らだが、実は幻の5人目のメンバーがいた。

その名はスチュアート・サトクリフ。

彼とジョン・レノンが出会い、伝説は始まった。

 

原作・関連書籍

史実を元にした同名の映画があります。

映画の監督イアン・ソフトリー自身が舞台の演出も行なっています。

また、クラウス・フォアマンという画家も出てくるのですが、なんと彼は出版社と著者とのトラブルが話題になった「ヒッキー・ヒッキー・シェイク」の表紙のイラストを描いています。

感想

 ※以下、ネタバレを含みます。※

正直私、ビートルズをよく知らずにおりました。

もちろん曲は知っているものもたくさんあるけど、特にエピソードを把握しているわけではなく。終演後にWikipediaを読んだ限り、重要な史実は全て含まれているようですが。

まあ事前に知識はなかったため、実在のビートルズとしてよりも、若者たちの青春物語として捉えました。

前半はよくあるロックバンドの格好をしていたためもあるのかも。最終的に髪を下ろしてジャケット着てる姿は納得しました。

まずキャスティング。

スチュアート役の戸塚祥太さん。器用なイメージの強いA.B.C-Zのメンバー。

天然の人たらしというか、周りの人を惹きつける役お似合いですね。あの笑顔を見たらみんな大好きになっちゃう。

髪型によってかなり雰囲気変わりそうだなと思ったのですが、案の定、ビートルズのスタイルができつつある中でのあの髪型は別人でした。

実際の風貌は王子様系ですね。だからこそ病に侵されていく狂気に息を呑みました。

序盤のペインティングのシーンも含め、パフォーマーだからこそ起用されたのだと思います。なんとなくだけど、アーティストとしての内面もスチュアートに近いところがある方なのかも。なんとなーくアイドルとしては不器用なところありそう。あれこれ失礼?

演技は良いのですが、喉が弱いのかな、大声を出すところが何度か心配になりました。Be-Bop-A-Lula!

ぜひ加藤二郎ラーメンで元気出してください笑

そしてジョン・レノン役の加藤和樹さん。さすが。KKさすが。

戸塚さんとはある意味対極の荒っぽいかっこよさを持つ加藤さんですが、だからこそスチュアートを人として心から大切に思う繊細さを感じたような。

ワイルドさは『1789』のロナンに近いです。お育ちの悪さを感じます。(全力で褒めてる)

“スチュアートを人として心から大切に思う”って書いたけど、たぶんBL的愛情と捉えても良いと思う。

ジョンは台詞の下ネタ率トップだと思うのですが、それもメインの役であることを強調しているように思います。下ネタはリヴァプールだからこそ?

他のビートルズメンバーも安心感ありますね。

出自がばらばらなのも良いです。ダンスも少しありますが、戸塚さんは顔の残し方がなんかジャニーズだった笑

上口耕平さんはかなり痩せた?ダンサーさんのイメージだったので、歌お上手でなんか嬉しかった笑

JUONさんは初めて拝見しましたが、唯一のガチアーティスト。役作りのために左利きに矯正したのですね。それであの演奏に演技。素敵。ビートルズの髪型とっても似合ってました。

ふぉ〜ゆ〜の辰巳雄大さんは『SHOCK』の印象があり、こちらも運動神経抜群のダンサーさんのイメージ。承認欲求強めキャラで思わず口角が上がりました。

そしてアンサンブルも豪華。

西川大貴さんは一人二役。クラウスもリンゴ・スターも可愛い。リンゴの登場シーンは一瞬だったけど、頭振ってドラム叩いてる姿は忘れないと思う笑

田村良太さんはいきなり女装で登場して唖然としたけど、工藤広夢さんの女装を見て、そういう演出なのだと納得。田村さんもギター弾けるんだからバンドに入れてあげて〜って思っていたら、ビートルズにギターを教わるシーンがあって思わず釘付けに。実はクラウス以上にビートルズファンなキャラなのではないかと思うくらい、ビートルズ大好きそうでした。

鈴木壮麻さんの歌も聴けたのは満足。鍛治直人さん、尾藤イサオさんたちのおじさんたちが支えてくれている舞台でした。

ちょっと印象が違うかなと思ったのは、アストリッド役の夏子さん。とっても美人さんなのですが。

初日公演を観劇した友人から「演技があまり…」と聞いていたのですが、私は”1週間経ってまあまあ良くなってきた”ような印象を抱きました。それでも何か違う…。

もう少し背が高くて細くて、ミステリアスな雰囲気を持つお姉さんな女優さんが良かったのかな?

でもそしたら西川くんのクラウスとのバランスが…。

アストリッドは歌わない役だけど、安定感のあるミュージカル女優を連れてきて良かったのでは?

ストーリーは至ってシンプル。

ビートルズがどんどんどんどん成功していくのもそれはそれでつまらないなあなんて思ってしまって。いや問題は各種生じているけど。特に序盤は各人物のキャラクター差もあまりなかったような。その分、スチュアートとジョンの関係性が浮かび上がってきているのかもしれないけど。

あとスチュアートとピートの演奏が上手でないというのは、観客には伝わりません。むしろプロではない俳優たちがこんな長時間演奏し続けてるのすごいと思う。

でもだからこそピートには思い上がったかのような独白をさせたのかな?演奏云々ではなく、本人が気づかぬところで人として他のメンバーやプロデューサーと軋轢が生じていたのかも。

スチュアートも楽しく仲間と演奏していたけど、徐々に知名度も評価も上がって本物のプロになっていく中で、若い頃の夢が失われていって、どんどん現実に追われていったのかな。才能があるがゆえ、”期待される姿とそれになっていく自分”と”現実の自分”とのギャップに苦しんでいくのをポールに見透かされていたのかも。ここが夢は追いかけているときが一番楽しいんだと思った所以。

あとごめんなさい。スチュアートがDV気味になってから帰ってきて、アストリッドに渡した薬の袋に指輪が入っているのは…笑

役者たちの熱が伝わってきたし観て良かったとは思うけど、リピートまではいきません。

たぶんまた観たら感じた熱量が減ってしまいそう。

私にとってはたまに触れるのがちょうど良い物語でした。

 

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